2025年夏の甲子園(第107回全国高校野球選手権大会)に出場し、初戦を突破していた広島代表の広陵高校。
広陵高校は、2025年1月に複数の野球部員が下級生の部員に暴力行為を行い、3月に日本高野連から厳重注意を受けていたことが判明しましたが、高野連は出場に問題はないとのことで出場していました。
ですが、2025年8月10日に同校の校長が会見し、2回戦の出場辞退を発表しました。
本記事では、
- 広陵高校が出場中に辞退した理由(なぜ今ごろか)
- 今後の監督や校長の進退
- 野球部メンバーの状況
について紹介します。
広陵高校が甲子園2回戦出場辞退!なぜ今?理由はSNSなど

2025年夏の甲子園(第107回全国高校野球選手権大会)の2回戦出場を辞退した広陵高校。
今回辞退した理由は、下記とのことです。
- 日本高野連に報告した暴力問題だけでなく、その他にもSNSなどで複数の暴力に関する情報が出ている(監督やコーチらから暴力や暴言を受けた等)
- 事態を重く受け止め、速やかに指導体制の抜本的な見直しを図ることにした
- 大会運営に大きな支障が出ている
(高校野球の名誉、信頼を大きく失うことになる) - 生徒や教職員の人命に関わる事態が起きる可能性がある
(学校がSNS上で爆破予告を受ける、生徒が登下校で追いかけられるといった事態も発生)
本学園は 9日、緊急理事会を開催し、第 107 回全国高等学校野球選手権大会の出場を辞退することを決定いたしました。
本校硬式野球部をめぐっては、過去に公益財団法人日本高等学校野球連盟(日本高野連)に報告した部員間の暴力を伴う不適切な行為だけでなく、監督やコーチらから暴力や暴言を受けたとする複数の情報が、SNS などで取り上げられています。
こうした事態を重く受け止め、本大会への出場を辞退したうえで、速やかに指導体制の抜本的な見直しを図ることにいたしました。現在、第三者委員会などで調査していただいている事案につきましては、全面的に協力してまいります。引用:RCC
堀校長は謝罪の言葉を繰り返した上で、辞退決定に至った理由についても説明。SNSなどの大きな反響を受け、「大会運営にも大きな支障が出ている。高校野球の名誉、信頼を大きく失うことになる」とした。
学校がSNS上で爆破予告を受けたり、生徒が登下校で追いかけられる事態も発生。現時点で新しい事実は出ていないとしながら、「苦渋の決断」、「ここまでになるまでに、なぜ一つ一つ確認しなかったのか」と後悔の言葉も口にした。
引用:デイリー
また1回戦を終えてからの辞退となったことについては「事実確認をして、新しく報告しなければならないことや、不祥事に関するようなことが出てくれば直ちに検討していたが、そういったことは結果的にはなかった。しかし大会運営に支障をきたしたこと、高校野球の信頼をもっと失っていくようなこと、さらには生徒や教職員の人命に関わることが起きてしまうのではないかと、そういったことを含めて最終的な決断をした」と話しました。
引用:NHK
上記のとおり、今回出場中に辞退となったのは、
SNSで別の暴力疑惑が複数挙がるなど、問題がどんどん大きくなっているからのようです。
辞退を決定したのは8月9日だったとのことですが、8月8日には、阿部文科大臣が今回の暴力問題について「大変遺憾で、決して許される行為ではない」と述べています。
辞退理由を「高校野球の名誉、信頼を大きく失うことになる」とも言っていますので、野球の関係各所からも批判の声が挙がっていたのかもしれません。
今回の辞退に関しては、SNSで「判断が遅い」との声が多く挙がっています。
(「判断が遅い」がトレンド入り)
参考:RCC、デイリー、TBS NEWS DIG、NHK、JCASTニュース
広陵高校の今後はどうなる?監督と校長の進退

2025年夏の甲子園(第107回全国高校野球選手権大会)の2回戦出場を辞退した広陵高校ですが、
今後については「速やかに指導体制の抜本的な見直しを図る」と言っているとおり、
中井哲之監督は、当面指導を外れる(野球部の運営体制などを調査する間)
堀正和校長は、広島県高野連の副会長を辞任する
とのことです。
中井監督に関しては、8月10日時点では辞任しないようで、今後の進退についてはまだ話し合っていないとのことです。
【追記】
2025年8月21日に、広陵高校が、中井哲之監督の交代を発表しました。
息子の中井惇一部長も交代するとのことです。
後任の監督は、松本健吾氏となっています。
参考:広テレ
広陵高校の野球部メンバーはスマホなしで事態わからず

なお、今回の2025年夏の甲子園(第107回全国高校野球選手権大会)に出場していた野球部メンバーは、
今大会中、スマホ(携帯電話)を持っておらず、事態(騒動)について何も把握していなかったとのことです。
辞退決定は前日9日。部長を通じて選手に伝えられた。選手は午前中に宿舎を出発した。今後、保護者会も開くという。選手は今大会、携帯を持っておらず騒動については「何も分かっていない」とも語った。
引用:デイリー
甲子園大会には携帯電話は持ってきておらず、「携帯電話は持っていかないと決めていた。選手たちは何も分からない状態だった」と伝えた。
堀校長は選手の様子について、「選手は失意のどん底だったと思うが、日頃から連係を取れていると思う。心を立て直すことが厳しい状況ですが、落ち着いて今朝を迎え、9時半ごろ宿舎を出発して広島にバスで向かっている」とした。
引用:デイリー
広陵高校の野球部は、「寮内に携帯電話を含む電子機器を持ち込まない」という「伝統」があるようです。
参考:JCASTニュース
まとめ

今回は、2025年夏の甲子園(第107回全国高校野球選手権大会)に出場し、2回戦の出場辞退を発表した広陵高校の辞退理由(なぜ)や、今後の監督や校長の進退、野球部メンバーの状況について紹介しました。
今回の辞退は、事態が悪化していることが決断した理由のようですが、SNSでは「判断が遅い」との声が挙がっています。