衆議院選挙が近づいてくると、「衆議院議員総選挙」「解散総選挙」という言葉をよく耳にするようになります。
ですが、このふたつの言葉の表現の違いがよくわからないという方もいるでしょう。
そこで今回は、「衆議院議員総選挙」と「解散総選挙」の意味や違い、なぜ解散するのか(解散理由)を簡単に紹介したいと思います。
衆議院議員総選挙とは?意味
「衆議院議員総選挙」とは、日本国の下院である衆議院議員全員を新たに選出する選挙のことで、この選挙は衆議院議員の任期満了、または解散によって行われます。
衆議院議員の任期は4年です。
「衆議院議員総選挙」では国民が立候補者と政党を選び、選ばれた衆議院議員の議席数が一番多い政党が次の政権の与党となります。
ということで、「衆議院議員総選挙」という言葉は、任期満了か解散のどちらかを経て行われる選挙ということですので、どちらの場合にも使用される言葉です。
解散総選挙とは?意味
「衆議院議員総選挙」と「解散総選挙」の違いがよくわからないという方もいるかと思いますが、「解散総選挙」とは、衆議院の解散により行われる衆議院議員総選挙のことで、
内閣によって衆議院を解散後、新たな衆議院議員を選挙で選出します。
■参考:Weblio辞書
「衆議院の解散」は、全衆議院議員が任期満了前に辞めることですので、「解散総選挙」は任期満了の場合には使用しない言葉になります。(任期満了の場合は、「任期満了選挙」と表現されていたりします。)
なお、衆議院の解散後から衆議院議員総選挙実施までの期間は40日以内となっていますが、年末解散の場合は解散総選挙は年明けになる場合もあります。
■参考:政治ドットコム
解散総選挙の理由は?なぜ解散するの?
「解散総選挙」については、せっかく政権を取っているのになぜわざわざ任期満了前に解散するの?と不思議に思う方もいるでしょう。
戦後からこれまでに任期満了で総選挙となったのは1回のみで、基本的には任期前に解散するのが通例となっていますが、調べたところ解散理由には下記の2つが挙げられました。
国民の信を問うため
【解散理由①:国民の信を問うため】
衆議院の解散は、内閣不信任が出された場合や、内閣総理大臣が決定した際に行われることが多いですが、
いずれの場合も「国民の信を問う」にはいい機会ですので、これらの出来事が起きた際に「解散総選挙」がたびたび話題に上がるのはそのためといえます。
これまでは、ほとんどが任期前の解散(解散総選挙)となっていますので、「国民の信を問うため」というと、国民の考えをきちんと尊重しているのかと思ってしまいますが、
解散時期は政権がいいと思うタイミングで決めますし、いずれにせよ総選挙は行わなければいけませんので、国民の意思を尊重しているとは限りません。
政権の任期を早めに伸ばすため
【解散理由②:政権の任期を早めに伸ばすため】
衆議院議員の任期は4年ですが、解散して選挙を行うと任期がリセットされます。
そのため、政権を握っている与党は、勝利できると思える時期に解散をすると、新たに4年の任期を得ることができますので、早めに長期政権を成立させることができます。
国民の政権に対する評価が上がっているときに「解散するのでは?!」といった話がでてくるのはそのためです。
逆に言うと、なかなか解散しない理由としては、国民の政権に対する評価が下がっているときに解散して総選挙をすると負けてしまう可能性があるため、ということが挙げられます。
まとめ
今回は、ニュースでたびたび取り上げられる「衆議院議員総選挙」と「解散総選挙」の意味や違い、解散理由について簡単に紹介しました。
「衆議院議員総選挙」の詳細が知りたい方は、総務省のホームページなどをチェックしてみてください。
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